再生医療とは
怪我や病気で失ってしまった機能を“化合物”である薬で怪我や病気を治すのではなく、人体が持つ細胞や再生能力を利用して、組織や臓器を修復する治療法です。
幹細胞には以下の3種類
①【ヒト体性幹細胞】
②【ヒト胚性幹細胞(ES細胞)(受精卵由来)】
③【ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)】
があります。
当院における再生医療は①【ヒト体性幹細胞】の内、自己の脂肪組織から得た幹細胞(自己脂肪組織由来幹細胞)を用いて点滴治療を行います。
【ヒト体性幹細胞】を用いた再生医療とは、脂肪組織に間葉系幹細胞(幹細胞)が存在すると報告されてから、低侵襲で比較的採取しやすい脂肪組織由来幹細胞として、治療研究が進んでおります。
間葉系幹細胞(幹細胞)の特徴
1)障害組織へのホーミング(目的の方向に細胞が遊走する)作用を有する
2)障害組織部位での成長因子などのサイトカイン(免疫細胞から産生される、様々な働きを持つたんぱく質、シュシュのホルモン様作用を有する液状物質)を分泌することである特徴に着目し、治療を行います。
当院が認可を受けている再生医療の対象疾患
① 難治性神経変性疾患
② 難治性呼吸器間質性疾患
③ アルツハイマー型認知症
④ パーキンソン病
治療手順について
①血液検査
初回来院時に採取した血液を用いて血液・生化学検査とウイルス・細菌検査を行います。
ウイルス・細菌検査の結果、陽性と診断された場合は当該治療を受けることが出来かねますので、ご了承ください。
②脂肪組織及び血液の採取
患者の腹部あるいは臀部、その他に脂肪の採取が可能な部位を本治療担当医と相談のうえ決定し、局所麻酔下にて脂肪組織を採取します。
手術時間は、約1時間となります。
手術時にも幹細胞培養に必要な血液の採取を行います。
③脂肪組織由来幹細胞の培養
培養に約2ヵ月間、お時間を頂戴しております。
投与が可能となりましたら、当院より日時のご連絡を致します。
④脂肪組織由来幹細胞の投与
初回の点滴後、2週間から4週間置きに投与を行います。
投与回数、間隔は病状を勘案し、担当医が判断致します。